ROUTE06エンジニア対談 - 目の前のすべてが成長の機会だと捉える、エンジニア青木の学ぶ姿勢

こんにちは。ROUTE06 Tech Blogの編集チームです。ROUTE06のエンジニア対談を連載でお届けします。

第6回は、CTOの重岡 正さんと青木 治人さんです。

2022年6月に、開発未経験からROUTE06に入社した青木さん。

独学でプログラミングを学んできたという主体性と、目の前のことすべてが成長の機会と捉える学びへの貪欲な姿勢が強みです。

現在は、新卒で入社したメンバーのピアメンター*1として、ともに成長していくチーム作りにも励んでいます。

青木さんに、エンジニアを目指したきっかけやプログラミングの勉強方法、ROUTE06で経験を積んでいく楽しさについて聞きました。

 

プロフィール

青木 治人 AOKI Haruhito

1992年生まれ。兵庫県在住。
大学では生物学を専攻し、新卒で大手ファーストフード会社へ入社。大阪・兵庫で複数店舗を管理するエリアマネージャーとして、店舗経営に従事する。
同社を退職後、独学でプログラミングを学び、SESの企業へ転職。大手メーカーに常駐し、おもにOracleのミドルウェア製品(WebLogic, Oracle Database)の検証・構築・移行支援を経験する。2022年にROUTE06へ入社。現在は、CHOOSEBASE SHIBUYAの開発に関わる。

 

 

ROUTE06エンジニア対談 - 目の前のすべてが成長の機会だと捉える、エンジニア青木の学ぶ姿勢

開発未経験からの挑戦。独学でエンジニアへの道を歩む

重岡
青木さんは、プロダクト開発未経験からポテンシャル採用でROUTE06に入社しました。エンジニアに関心をもったきっかけって、どんなことだったんですか。

青木
大学を卒業したあと、ファーストフードの会社に入社して、エリアマネージャーをやっていたんです。お店の売上をあげるために、お客さんの回転率を高める方法や、スムーズに料理を提供するための導線などを、毎日のように考えていました。

アルバイトのシフト管理も、大事な業務のひとつです。

エクセルで管理をしていたんですが、シフトが重複してしまうというミスが起きてしまって。そこで、管理表にシフトが重複したらエラーを出すという指定を入れたところ、ミスがなくなったんですよ。

また、売上管理の表も改善してみたら、より確からしい数字がわかるようになり、他の人からも「助かります!」と喜んでもらえました。

こんな経験から、「システムがしっかりしていると、便利になるんだな。自分で触って改善もできるんだ」と、システムに興味が沸いてきたんです。

重岡
お店の経営という観点から、システムに関心を持ち始めたんですね。

青木
お店の売上をあげる方法はいろいろとありますが、システムによる改善は全体に対する影響が大きいし、スケールしやすいなと感じました。

ちょうど、スマートフォンを持つのが当たり前という世の中にもなっていて、ITの世界が気になっていましたし、「自分でもっと便利にできるんじゃないか」とシステム開発の仕事を考えるようになったんです。

重岡
私も学生時代にラーメン屋でアルバイトをしていたとき、自然とオペレーションの改善を考えていました。ふりかえってみると、今の仕事につながる視点や考え方が違う分野でも生きていたんだなと感じます。

そこから青木さんは、どうやってプログラミングを学んだんですか。

青木
独学です。会社を退職したあと、アルバイトをしながら勉強していました。

アプリ開発の本を見ながら、Kotlinで簡単なメモ帳を作ったり、WordPressのテーマを作ってみたり。やっぱり、何も知らないままIT系の会社で仕事ができるとは思わなかったので、Java BronzeやITパスポート、基本情報技術者などの資格を取りました。未経験なぶん、学習意欲が高いことを伝えようと考えたんです。

そのかいあって、SESの企業に入社でき、ある大手メーカーに常駐することになりました。

でも、Oracle製品のソフトウェアテストや販促支援業務、環境構築の支援がおもな仕事で、自分でコードを書いてシステムを開発するという機会がなかったんです。

重岡
そうだったんですね。

青木
会社や常駐先で、「プログラミングをやりたい」という要望は伝えていたんですが、はぐらかされたり、案件があったとしても自分のスキルが足りなかったりという状況が続いてしまって。

おもしろい仕事にも関わっていたものの、やっぱり自分でコードを書いて、システムを作りたかった。このままでは何も変わらないだろうなと感じ、入社して2年目には転職を意識していました。

資格を取ることが推奨されていたので、Java Silverをとったり、データベースの勉強を始めたり、同期と勉強会や読書会をしたりと、今できることをやりましたね。

また日々の業務も、言われたことをやるだけではなく、関連性のあることも勉強するようにして、少しでも次の仕事につながる経験をしようと、積極的に取り組みました。

ROUTE06には成長機会があり、挑戦できると感じた

重岡
ROUTE06のことは、前から知っていたんですか。

青木
いいえ。Findy経由で、面接を受けませんか?のオファーがありました。こちらの返信に対する反応が早くて、いつもあたたかいメッセージをくれるので、どんな会社だろう?と興味を持ったんです。

ただ、当時の採用要件を満たしてはいたけれど、自分はエンジニアとしての実務経験が少ない。開発をしていきたいという意欲を本気でアピールしようと、面接に臨みました。

重岡
青木さんとの面接では、「ROUTE06のことをしっかりと調べてきてくれているな」と感じたことを覚えています。また、前向きさや挑戦したい意欲も充分。ROUTE06に入社して、成長していく伸びしろがある、活躍していくイメージが沸きました。

飲食業での経歴も、開発に直接は関係ないけれど、私はプラスに受け取りましたよ。飲食チェーンの店舗運営は、タフじゃないとできないことだし、自分でモチベーションを保てる人なのだろうなと。

それに、決して選考基準が今より優しかったわけでもありません。経験年数は採用時のひとつの基準ですが、それだけですべてはわからないと考えていて。経験年数が少なくても、開発のセンスというか、感度が高い人はいますからね。

青木
ROUTE06は、Findyで最初のコンタクトをもらったときから、カジュアル面談、採用面接まで、一貫して自分のことを見てくれている会社だなと思いました。

困ったことがあったら気軽に聞ける環境があるし、主体的に学ぶうえでの支援体制もしっかりとしていて、全力でやりたいことに挑戦できる。やりがいを感じられる会社なんじゃないかなと思い、入社を決めました。

とはいえ、やっぱり仕事に慣れるのには時間がかかりましたね。

「わからなくても、まず触る」「わからなかったら、誰かに聞こう」の精神

重岡
青木さんにとって本格的なプログラミングは初めてですし、フルリモートだから、働く環境が大きく変わったと思います。どんなふうにキャッチアップしていきましたか。

青木
自分で開発していくには、サービスのことをすべて理解しないと難しいだろうなと考え、アサインされたissueや業務は、わからなくてもまず触ってみました。

フロントエンド、バックエンドを問わず、細かくて小さな案件も含めて、全部見るようにしていました。あわせて、Slackに届くエラー通知は、誰よりも早く見る。他の人のissueコメントも見る。

すると、次第にバグの内容や原因になっているコードなどがわかってきて、システムの仕組みもつかめてくるんです。そんなふうに、サービスの流れまで含めて追うことで、学習していきました。

そして、「わからなかったら、誰かに聞こう」の精神ですね。コメントを書いてチームの人からフィードバックをもらっていました。

重岡
青木さんの日々の仕事ぶりを見ていると、インプットに対する強い意欲を感じます。エラーやアラートなどのOpsに関わることへの初動が早いし、広く、満遍なく見えているんだろうなと感心しますね。本もたくさん読んでいると聞きました。

青木
はい。リファクタリングやチームトポロジー、TypeScriptの本など、皆さんからおすすめされた本は読みました。あとは、自分に足りないものは何かな?と考えて、ドキュメントライティングやたたき台の作り方に関する本なども読みました。

何ごとも、一回で覚えたり、できたりするわけではありません。

はじめは、ぼんやりしてよくわからないことでも、ひたすら取り組んでいたら、次第に解像度が上がってくる。ひとつのことに集中するんじゃなくて、いろいろ関わっていったら、全体像が見えてくるイメージです。たとえるなら、インターレースGIFですね。

理解してできるようになるまでは、近道や裏技はなくて、同じことのくりかえし。これだけやれば大丈夫、ってこともない。思えば、私は大学時代から今までも、基礎をすべて学び、地道に取り組むことに努めてきた人だったな、と実感しています。

新卒のピアメンター役に抜擢。なんでも相談できる、頼れる存在でありたい

重岡
現在青木さんは、CHOOSEBASE SHIBUYAの開発を担当しています。

青木
チームの一員として、フロントエンドもバックエンドも問わず、フルスタックで関わっています。

やはり、お客さんの声を聞くと嬉しいですね。ECを使ってくださっているユーザーの声をアンケート経由で聞くこともありますし、パートナーのそごう・西武の担当者の方から、バグ改修や機能開発に関してポジティブなコメントや反応などをいただくと、良かったなと感じます。

重岡
2023年の4月からは、新卒で入社した池田さんのピアメンター役をお願いしています。日々、どのようなコミュニケーションをしていますか。

青木
基本は、週2回の1on1を行い、その週のタスクと困っていることや悩みごとなどを確認しつつ、普段からなんでも聞けるような関係作りを心がけています。

ペアプロ(ペアプログラミング)もよくやっています。ECサイトの出荷の流れ、カートまわりのロジックなど、ドメイン知識の共有のほか、発生したエラーを一緒に見て、どこにどんなコードを書くと直るか?を問いかけて、対応してもらうような関わりをしています。

池田さんにとって一番近く、頼れる存在でありたいです。

重岡
1on1でいろいろな問題を解消されているの、さすがだなぁと思います。

青木
池田さんとのコミュニケーションでは、自分で判断して動ける、セルフマネジメントを意識しています。

CHOOSEBASE SHIBUYAの開発チームは、分業して個々に役割が与えられているのではなく、それぞれが自分で考えて動いています。自分自身でサービスを理解して開発することが求められるので、主体性が大切なんです。

具体的には、ハドルやペアプロで一方的に正解をいうのではなく、お互いに意見を交わしてみたり、教えたことの応用的な課題を渡したりして、池田さん自身が考えることを大事にしています。スケジュール管理や、タスクの優先度を判断するトレーニングなども交えていますね。

池田さんは充分に自分自身で判断して動ける人ですが、もっと成長を促せるようなコミュニケーションをしていきたいです。

重岡
とても丁寧に、池田さんとコミュニケーションを取ろうとしている姿勢がうかがえます。

青木
私自身、過去には同期のような身近な存在がいない環境で働くこともあり、やはり寂しい思いをしたんです。だから、できるだけ親身になれたらと考えています。

それに、私も海老沢さん吉田さんをはじめとした、先輩社員の皆さんにアドバイスをもらったり相談したりしてきています。ペアプロもやっていますし。その関わりを、今度は私が実践していきたい気持ちがありますね。

重岡
青木さんがROUTE06で良いなと感じてくれたことをご自身も率先して体現しているのが、とてもいいなと感じました。

創業後、エンジニアチームは即戦力の高い中途入社の人を優先して採用してきたフェーズでもあったので、走りながら組織を作ってきたんですよね。そろそろ落ち着いてきたので、開発未経験の方を育成していく体系的な仕組みを考え始めているところです。

また、エンジニアキャリアが長い人も、中途入社では新しい組織に入るわけです。新しいメンバーが早くパフォーマンスを発揮できるように、エンジニアチームでのオンボーディングも作っていきたいです。

学びを実務に活用できている。エンジニアとしての成長を実感

重岡
ROUTE06に入社して、1年半が過ぎました。エンジニアとして、成長の手応えはいかがですか。

青木
毎日、地道に取り組んでいくなかで、ふと「あれ、自分はこんなにできるようになってたんだ」と思う瞬間がいいですね。着実にスキルアップを感じるのは、コーディングや日々のコミュニケーションなど、学んだことを実務に総動員できているときです。

具体的には、CHOOSEBASE SHIBUYAの商品カテゴリーの実装を行いました。商品が検索しやすくなったと思います。また、機能改善や技術負債を返すことで、システムが改善されていくと達成感を感じます。

重岡
終わりに、今後の目標を教えてください。

青木
CHOOSEBASE SHIBUYAがグロースフェーズに入り、ますます機能を追加していくにあたって、安定して開発できる環境作りに取り組んでいます。

そのひとつが、テスト体制と監視体制の強化です。現在、サービスのあるべき姿を担保しながら開発を安心してできる状況を作ることに注力しています。ここを乗り越えると、今後の開発もしやすくなるので、がんばりたいですね。

将来的には、堅牢さとワクワクを兼ね備えた面白いサービスを作れたらいいなと考えています。10年後もエンジニアでいると思うのですが、PMとしてサービス作りに関わる道もあるかもしれません。

重岡
今後も、開発未経験からエンジニアへのロールモデルとして期待しています。引き続き、よろしくお願いします。

 

青木さんが読んだ本や参考にしたWebサイトなど

 

(編集・執筆:マチコマキ

*1:組織に新しく入ったメンバーの相談相手となる、数年上のメンバーのこと。ROUTE06では、気軽に相談できる先輩の同僚を指します。